イで不思議な魅
同じクラスにU君という友達がいた。
U君はイケメンでちょっぴり大人っぽく女の子に抜群の人気があった。
でも、彼は決してモテ男の嫌味な人ではなかった。
優しくてシャ力にあふれていた
兌換人民幣。
彼は家庭の都合で一時間近くかけて電車で東京の学校に通ってきていた。
僕は部活が同じだったこともありU君とは自然と仲良くなった。
同じ部活の仲間4~5人とともに彼を囲み、時に駅まで彼を見送った。
そんなある日、時は冬休みの直前である。
U君が僕らにこう言った。
「冬休みにうちに泊まりに来ないか?」
「いいの?」
「うん、うち田舎だから結構広いし普段みんなの家になかなか行けないから」
「本当?」
「もちろん、望遠鏡があるから星を一緒に観察しよう」
僕らは目を輝かせた。
中学校一年生の僕にとっても友達の家での外泊は経験がなく、それも天体観測という「高級」なメニューである。
「家に帰って相談してみるよ」
話はとんとん拍子に進み、僕らは1泊2日の天文観測会に出かけることになった。
電車に乗って出かける時の胸の高鳴りは今でも忘れられない
牛奶敏感。
学校でのU君は極めてジェントルマンで上品だったが、「田舎」(失礼)でのU君はワイルドだった。
河原でマムシを捕まえてはグルングルン振り回して放り投げる。
「こいつは毒があるから気絶させてから捕まえるんだ」
そう言ってのびたマムシを手でつかみ胸のポケットに入れる。
「へぇー」
東京育ちの僕らは目を丸くしてU君を見つめた。
彼は照れ臭そうに笑った。
僕らはますますU君が好きになった。
さて、いよいよメインとなる天体観測の夜がやってきた。
夕食を済ませると広い庭に出る、そこにはテントが張ってあり、その傍には少年たちの憧れの天体望遠鏡があった。
東京と違い辺りに明かりは少なく空には今まで見たことがないくらいの星が瞬いている。
U君は先生。
残り4人僕らは生徒。
先生が望遠鏡を覗き込みながら焦点を決める。
そして僕らに教えてくれる「プライベートプラネタリウム」である。
「オリオン座の三ツ星の下にボヤっとした煙みたいのが見えるだろ」
僕らは一斉に空を見上げる。